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人生の落伍者が酒に塗れながらくだらない事を書き連ねます
(2024/11/22)
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(2012/12/01)
※内容に若干の批判を含みます。そういった表現を好まれない方は回れ右です


フリーライターの中里キリ氏は、アイドルマスター初代を愛する一方でアイドルマスター2を嫌うファンに対して、
「ディレ1を批判するのは貴方たちが拠り所とする無印を否定することに等しい、悪者を設定することで思考停止
しているだけではないか」と批判しており、
(参考URL:http://togetter.com/li/138307
また、上述のツイッターまとめであったり折につけてのディレ1こと石原氏へのインタビューにて
「アイドルマスターの隅々までに彼の思考が行きわたっている」
「アイドルマスターのお父さん」と評している。

「アイドルマスターの隅々まで思考が~」のおかしさについては後程触れるとして、
まずは本当に石原氏が「お父さん」と呼ぶに値する人物なのかどうかを振り返ってみたい。

アイドルマスターのキャラクターたちのデザインは窪岡俊之氏によってなされている。
そしてそのキャラクターに受肉させるための設定、シナリオを担当したのは坂本正吾・笹成稀多朗両氏である。
キャラクターの命名に関して「石原氏が統一感を出すために軍艦から持ち出した」と言った発言はあるが、
それではせいぜい「名づけの親」が良いところであろう。

では、ゲームシステムに関してはどうか。アーケードでユーザーを引き付けたメールプリーズに関しては
プロデューサーである小山氏の発案であると言われているし、ゲームの戦略部分の中核を担う
オーディションの仕様に関しても、「スタッフの一人の発案」から始まって小山プロデューサーの
重ねてのテストプレイの結果、アーケード版の仕様となったと語られている。
石原氏が発案した「視聴率が変動する」「ビーチバレーなどのミニゲームで雌雄を決する」といった案は
オミットされた要素と言うべきであろう(もっとも後段はなかなか決まらぬゲームシステムの困難さを冗談めいて
語った部分ではあるだろうが)。

それでは楽曲は?ダンスは?…と一つずつ探っていくとどうも「すべての思想が隅々まで」と言うのは
言い過ぎの様な気がしてくる。ゲームの初稿としての「アイドルゲーム」の企画を立ち上げた時点で
隅々まで行きわたっている、という主張もあるかも知れないがむしろインタビューから見えてくるのは
漠然とした企画にスタッフがアイディアを交換し合い形にしていったものではないのかとさえ思えてくる。

もちろん中里氏はプロのゲームライターだ。こちらが現在ウェブ上で閲覧することのできる、
あるいは書籍として手に取る事が出来るスタッフインタビューには載っていない
「石原氏の思想が隅々まで行きわたっている根拠」をお持ちなのかも知れない。
ただ私が現在得られる情報で判断する限りにおいては、
石原氏を「アイマスの父」と呼び、「その思想が隅々に」と吹聴するのは
彼が総合ディレクターを務めたゲーム版2やアニメはともあれ、
アーケード版やそれを翻案した家庭用アイドルマスターについては
言い過ぎのそしりを免れないのではないのか、と私は思うのである。

そもそも、アイドルマスターはリライタブル筐体を用い当時のグラフィックの粋を集めたプロジェクトであり、
そのテキスト部分(声優さんによるアフレコを含む)も当時のシミュレーションゲームからしたら規格外であったと
聞き及んでいる。メトロによる外注がどの範囲に及ぶかは素人である私が知りうることは出来ないが、
それだけの大型プロジェクトの「隅々にまで思想を行きわたらせる」こと自体が常人には不可能なのではないのかと、
そう思えてしまうのだ。

しかし、「プロジェクトの人数が少ないのだからクオリティが下がるのは当然」とそれに対するエクスキューズも無く
言ってしまったり、
あるいは「多くの人に売れたという事はそれは皆が満足した事だと思っています」なんてどんなクオリティだろうと売り抜け上等な
発言をプロジェクトの長として喋らせているのはあまりにも問題ではないか?
それを咎めない周りの人間も、アイマスのプロデューサーたちも大問題であるが。

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